昨日のソフトバンクに続いて、今日はワタミのまんがです。
孫さんと比べるとさすがに小物感がしてしまいますが、仕方ないですね。
この本はなんというか、私には反面教師として面白かったです。
では名場面集をどうぞ。
「お客様の奴隷たれ」そのくらいの気概で誠心誠意のこもったサービスを提供する
ちょwww奴隷ってホテルマンじゃないんだから、ご主人様に誠心誠意のこもったサービスなんか提供しないっしょwww
私はスタッフにこんな事言えないですねー・・・
それに私が上司から「奴隷になれ」と言われても、誇り持てないです。
スタッフ「”お客様の奴隷たれ”最初に聞いたときはびっくりしましたけど、いざ実践してみると・・・見事ハマりましたね
そりゃお客様はそれでいいでしょうけど・・・その精神で仕事を続けていくと・・・
買収して新たに始めた介護事業で、買収前から働いている従来のスタッフから詰め寄られます。
スタッフ「これでは私たちがまいってしまいます」
渡邉社長「・・・ですが買収の際にワタミに協力してくれると約束してくれたじゃないですか?」
協力にも限界がありますよね。
スタッフ「確かに社長のやり方で入居者は幸せになります。しかし私たちの幸せはどうなるのですか?」
おお。この本の中でそんな反論が描かれているとは予想外。これはさすがに思い直すか?
しかし「理念が理解できないスタッフ」という評価で、渡邉社長が思いなおすことはありませんでした。
残った従業員はワタミの理念を理解してくれた精鋭たちだ!
うーん・・・もちろん理念を理解して残ったスタッフもいるのでしょうけど、他に行くところもないとかで我慢している人が多いんじゃないかなと思ってしまうのは深読みしすぎでしょうか。
気絶のアンケート(クレーム)はコピーを配布し細かくチェックし、原因を追究し改善のために議論。再発防止に努める。
お客様にはここまでするのですが・・・
東京東部労組 : ワタミ経営者が過労自殺遺族との話し合い拒否の回答
ワタミ株式会社の渡辺美樹会長ら経営者に対し当事者同士での話し合いを申し入れましたが(回答期限10月1日)、本日までにワタミ側からは代理人の弁護士を通じて拒否する旨の回答があったのみです。
内部の人には異常に厳しい。
家庭でいうと「亭主関白・内弁慶で外面が異常にいい親父」といったところでしょうか。
そんな親父、私なら尊敬できないですが・・・。
痛いニュース(ノ∀`) : ワタミ社長「途中で止めるから『無理』になる。止めさせなければ『無理』じゃなくなる」 – ライブドアブログ
ワタミ「止めさせないんです。鼻血を出そうがブッ倒れようが、とにかく一週間全力でやらせる」
勘弁してください。
渡邉社長(今は会長)は、社会奉仕活動も精力的に行っています。
渡邉社長「偽善でけっこう!やらないよりやったほうがいい。焼け石に水、砂漠に水でけっこう!」
立派です。割と共感するのですが・・・
渡邉社長「カンボジアの子どもたちにお腹いっぱいご飯を食べてもらいたい」
自社のスタッフを自殺するくらい働かせといて再発防止策もなしで、そりゃないよ。やるべきことの優先順位に関してはまったく同意できない。
私はネット上でブラックだと叩かれるワタミしか知らなかったので、本当のところどうなのかなと思って、このまんがを読んでみたのですが、やはり印象は変わらず。
渡邉氏のファンだという立花さんの考察には同意したまま、という結論でした。
渡邉美樹氏ツイートについて思うこと | No Second Life
しかも、今回の一連の渡邉氏の発言を見る限り、渡邉氏には悪気はまったくないのだ。
だとすると、これは本当に大問題で、実は「ワタミグループ」という上場企業は、多大なる社員の自己犠牲を大前提としないと成り立たないビジネスモデルだということになる。
そしてそのビジネスモデルを作り上げた渡邉氏自身が、このビジネスモデルが大問題だと本気で認識しない限り、今回と同じような悲劇は繰り返される可能性が高いのではないかと危惧してしまう。
トヨタもそうなんですが、商品やサービスは好きでも、そこで働きたいとは思えないんですよね。
働きたくないけど利用したい会社
というわけで、見本にしようとは思わなかったのですが、面白いまんがでしたのでご興味があれば読んでみてください。ワタミに就職を考えている人も読んだらいいと思います。